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ぬえとさとりの正体不明なダンジョン

香霖堂で不思議なダンジョンネタをやってみたいと思った。
リプレイみたいな感じで書こうかと思ったけどプロローグだけで力尽きたわけです。

誰か作ってくれないかな、こんなゲーム……w


霖之助 ……あとたくさん









「つまり出て行け、ということかい?」
「そうは言ってません」


 霖之助の言葉に、映姫はため息を吐いた。
 閻魔がいるからだろう、小町は珍しくきちんと立って……ニヤニヤ笑いを浮かべていた。


「今度、十王懇親会があるんですよ、この幻想郷で」
「……ずいぶんほのぼのとした名前だね」
「内容もほのぼのならいいんですけど……」


 映姫はちらりと小町に視線を送る。
 彼女は慌てたように居住まいを正した。
 ……はぁ、と再びため息。


「怠けた死神や、生者が三途の川辺を漁っているところを見られると、困るのですよ。私の立場的に」
「漁っているとは人聞きの悪い」


 霖之助は無縁塚を振り返った。
 そこには先ほど埋葬したばかりの仏が埋まっている。
 その横には……拾った道具が積まれていた。


「僕は無縁仏を弔っているだけで、あくまで道具を拾うのはついでだからね。
 誰も弔わないから……」
「ええ、かつてはそうでした」


 霖之助の言葉を遮り、彼女は言葉を放つ。


「地底が開放された今、そのようなこと火焔猫にでも任せておけばいい。
 彼女はそれが仕事なのです。片手間にやっているあなたとは違う。
 結局、言い訳にしか過ぎないのですよ」


 白黒はっきりつけるように、映姫は断言した。
 旧地獄の住人なら三途の川にいても問題ないということか。

 映姫の言葉に霖之助は言葉を探し……やがて首を振る。


「それで、だとしたらどうだと言うんだい」
「ええ、ですから場所を移して欲しいのです」
「外の道具が欲しい僕に、無縁塚以外の場所へ行けと」


 閻魔に嘘は通じない。
 それどころか建前すら聞く耳を持たないようだ。

 霖之助は開き直り気味に、映姫を見返した。
 見た目少女といえど、相手は閻魔だ。
 その眼力に、下手をすれば心が折れてしまいそうになる。


「ここ以外に外の道具が流れ着く場所があるならいいがね。そんな場所……」
「あるのですよ、それが」


 思わず霖之助は絶句する。
 そのような場所、聞いたこともない。


「というか、作りました。
 妖怪の賢者と山の神々に感謝することですね」


 確かに彼女たちが協力すれば造作もないことだろう。
 むしろ、新たな天地すら創造してしまいかねないのではないか。


「……どこにあるんだい? それは」
「地底です。ああいえ」


 映姫は首を振り……霖之助を真っ直ぐ見据え、言った。


「あなたの店……香霖堂の裏庭です」









 案内役という小町に案内されるまでもなく、香霖堂に到着する。
 すると、見知った顔がみっつほど集まっていた。

 彼女たちは霖之助の姿を確認すると、それぞれの反応を示す。


「あ、来た来た」


 幼い外見の神……諏訪子はカエルのような動作でぴょこんと跳ねると、自慢するように胸を張る。


「どうこれ。私が作ったんだよー!」
「私も手伝ったけど」


 苦笑するように笑う神奈子。
 その横には、巨大な洞穴が口を開けていた。


「ずいぶん立派なのを作ったねぇ……よかったじゃないか、旦那」
「何がいいものか。こんなところに作らなくても……」
「近い方が便利でしょー?」
「それはそうだが……」


 店のすぐ裏にこんなでかい洞穴の入り口が顔を見せていれば、風情も何もあったものではない。
 洞穴は深く、底があるかも怪しかった。


「こんにちは、霖之助さん」
「……紫がこんなことに協力するとは思わなかったよ」
「ええだって、霖之助さんのためですもの」


 そう言って笑う彼女の笑顔に、やはり霖之助は胡散臭いものを感じていた。


「わかってると思うけど、無縁塚の道具はここに流れ込んでいるわ」
「ああ」
「ただし、いいものほど奥の方に、ね」
「……何でまた」


 尋ねるが、紫は応えない。
 なんというか……苦労する人間を見て、楽しんでいるような、そんな表情。


「霖之助、潜るのにいくつか注意事項が……」
「そんなのあとあと。潜ってみた方が早いって」
「それもそうだね、行ってきなよ旦那」


 小町と諏訪子に背中を押され、霖之助は渋々と歩みを進める。
 ぽっかりと口を開けた洞穴は、一言で言うと不気味だ。

 入り口まで来たとき、紫が何かを差し出してきた。


「じゃあこれ」
「……なんだいこれは。スペルカード?」


 用途は振り出しに戻る。
 ……意味がわからない。


「持っていてね。力尽きたら自動で発動するわ」
「力尽きる? どういうことだい?」


 しかし霖之助の疑問には答えず、紫は再び微笑んだ。
 いつも通りの、胡散臭い笑顔で。


「じゃあ、楽しんでいってね」









 洞穴の中は意外と綺麗だった。

 広い部屋があり、他に繋がっているであろういくつかの通路が見える。
 部屋の中を見通すのに支障のない明るさだ。
 ただし、通路の中になるとまったくと言っていいほど見えなくなっていたが。


「いらっしゃい、霖之助」
「ぬえ?」


 最近知り合った妖怪……ぬえが立っていた。
 今日はよく出迎えられる日だ、と思っていると、反対側からも声がする。


「まったく……地上の者は、地下をなんだと思ってるのかしら」


 振り返る。
 紫の髪に3つの瞳。
 地霊殿の主がそこにいた。


「さとり……君まで」
「お久しぶりね」


 ふたりに挟まれ、霖之助は困惑を強めた。
 ただ道具を拾いに来たはずなのに。
 どうしてこんなことになっているのだろう。


「正体不明の不思議なダンジョンにようこそ!」
「……楽しそうだね、ぬえ」
「だっておおっぴらに霖之助の邪魔が出来るんだもの」


 彼女の言葉に、霖之助は首を傾げる。
 どこからそういう話になったのか。
 ……邪魔とは一体何のことなのか。


「そういう遊技なのよ。
 地上の賢者と話は着いてるわ。
 貴方は……そう、貴方はただ楽しめばいいだけ」


 そう言って、さとりはふわりと宙に浮いた。


「霖之助は道具を拾える、私たちは楽しめる。
 まさに一石二鳥ってやつよね」
「では、後ほど。
 地霊殿にも繋がってるから、遊びに来てね」


 言うだけ言って、ふたりは姿を消す。
 残されたのは、いまだに状況を把握しかねている霖之助。

 すると、視界の端に動く影を見つけた。
 その影は部屋に入ってくるなり見知った者の姿を取る。


「なんで……」


 霊夢がこんなところにいるはずはない。
 その思考を最後に、霖之助の意識は闇に途切れた。









「お帰り、旦那。早かったね」
「…………」


 気が付いたら、香霖堂の自室で寝ていた。
 小町がなにやら楽しそうに番付をつけている。


「なんだい、妖精にでもやられたかい?
 やられて戻るとアイテムはなくなって、所持金は半分に……」
「いや、霊夢にやられたんだが」


 霖之助は洞穴に入ってからのことを小町に話した。
 しかし彼女は驚いた様子もなく、あっさりと頷く。


「そういう契約になってるのさ。
 地下を借りる代わりにね」
「……僕は何も聞いてないが」
「あたいも今言ったからねえ」


 どうしてこんなことになったのだろう。
 今日何度目かの思考に陥る。

 無縁塚なら、こんな苦労はしなかったのに。


「その代わり、冥界の道具や妖怪の道具も落ちてるらしいよ、あの中」
「……ふむ」


 その言葉で、霖之助はやる気を取り戻した。
 逆に言えば、奥に行けば貴重な道具が約束されているのだ。

 上手くやれば、無縁塚より手堅いかもしれない。


「しかしどうして霊夢があんなところにいたんだ?」
「いや、妖精だよ。幽霊かもしれないがね」


 きっぱりと言い切る小町。
 ……まあ、霊夢が本気で襲ってきたらあんなものではすまなかっただろうが……。


「地霊殿の主とそのぬえの能力がセットになってそう思ったんじゃないかね」
「例えそうでも、どうやって戦えと言うんだ」


 いつもならなんとかして戦いを回避するところだが……。
 あの中では、そもそも誰も聞く耳を持っていない。
 ……外に出てもそうかもしれないが。


「そうだねぇ……」


 う~ん、と考える。
 やがて小町が出したのは、シンプルな答えだった。


「じゃあ、誰か連れて行ったらどうだい?」









 ☆どうでもいい話

最初は草薙を使う霖之助を考えたけど、少女に手をあげる霖之助の姿はあまりよろしいものではない。
というわけで通常攻撃不可、回数制限と特殊能力のある杖を振って攻撃みたいな?
つまり間接攻撃、援護オンリー。

満腹度は少女のほうに。
少女がやられても強制帰還。

巻物→スペルカードみたいな。
そんな妄想。


ダンジョン内の店はゆかりんショップで泥棒すると大量の橙と藍が出たりとか、
そうでなければナズーリンショップで泥棒すると大量のネズミがry
スペルカードも本人が使うのと霖之助が使うのじゃ違って二重結界(聖域の巻物)とか
ギガフレア(目つぶしの巻物)とか、たぶん攻撃能力のあるのはほとんど無いだろうなあとか、

魔理沙や霊夢はコンスタントに強いけど分け前半分だとか、
咲夜さんなら持って帰ったアイテムのレア度が高いのから何個かかってに『ごめんね』とか、
妖怪勢なら報酬は要らないだろうけど代わりに何かとか、
妖精だったらひたすら食べ物とか腹減り2倍だろうとか、
おにぎりかパンかでまた分かれるとか……

あとスキマの壺(倉庫の壺)とか。


ネタは尽きないけどこの辺で。
そして次回の予定は今のところ無いという。

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面白かったです!

私も不思議なダンジョンが大好きなので凄く面白かったです!続編を期待しております!頑張って下さいね

不思議なダンジョンいいですよね~
霊夢が主役のダンジョンRPGはありますよね
まぁとりあえずりんのすけには一時しのぎがよく似合う(笑)
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道草

Author:道草
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