酉京都幻想 第5.5話
メリーの専攻ってあったよな、と思い出したので秘封霖第5.5話。
ゆめでもしーあえーたらー、すてきなこーとねー。
霖之助 蓮子 メリー
「ずいぶん眠そうだね、霖之助君」
居間のテーブルに腰かけ、朝刊を眺めながらあくびを噛み殺していると、蓮子が対面に座りながら首を傾げた。
手にはトースト、そして砂糖たっぷりのカフェオレ。彼女の朝定番のメニューだ。
「試験勉強も大変だろうけど、無理しちゃダメだよ? 病気で欠席なんて事になったら意味ないんだからね」
「もちろんわかってるさ」
新聞を片付けながら、霖之助はため息を吐いた。
気分転換にと手に取ってみたものの、眠すぎてまったく頭に入ってこない。
視線を横に向けるとテレビがニュースを垂れ流している。
新聞にしろテレビにしろ世界中の、そして信憑性のわりと高いニュースが部屋に居ながらにして入ってくるから驚きである。
どこかの天狗も是非見習ってもらいたいものだ。
「そんなに眠いのならお昼まで寝てても良かったのに。どうせ今日はお休みなんだし」
気がつくとまたあくびをしていたようで、蓮子が苦笑を浮かべていた。
霖之助は気まずそうに咳払いをすると、すっかり温くなってしまったコーヒーを一口すする。
眠気覚ましに効くというから濃いめに入れてみたのだが、苦いばかりで効果は今ひとつのようだ。
「夜更かししているのは確かなんだが……さいきんゆめみがわるくてね。まったく寝た気がしないんだよ」
「えっ……それって本当?」
「あ、ああ」
予想より大きな蓮子のリアクションに、霖之助は思わずたじろいだ。
彼女は何故かショックを受けているようで、不意の沈黙が落ちる。
テレビではニュースが、終わり天気予報が映し出されている。しばらくはいい天気が続くらしい。
キッチンから聞こえてくるのはメリーの鼻歌だ。機嫌が良さそうで何よりである。
「霖之助君、まさかあの教授になにかされたの? ていうか、いつの間に名前を呼ぶ仲に……」
「……蓮子。君が何を勘違いしてるのか知らないが、夢の話だよ。夢見が悪いんだ」
「ああ、夢見ってそっちの」
あれだけ驚いていたのもどこへやら。
彼女はあっさりといつもの調子に戻ると、トーストにかぶりつく。
眠い目をこすりつつ、霖之助はそんな様子を眺めていた。
実際ほとんど寝てない気がする。
……ものすごく眠い。
「寝不足のせいか集中力が保たなくてね。試験勉強も捗らないよ」
「捗らないときは、ほどほどにして休むことも大事ですわ」
トレイを手に、メリーがキッチンからやって来た。
彼女の言葉に、霖之助は肩を竦める。
「せっかく勉強に来ているのだから、もったいないじゃないか」
「真面目だねぇ、霖之助君は」
「確かに霖之助さんらしいけど」
メリーは苦笑しつつ、霖之助の左隣に腰を下ろす。
朝食はクロワッサンとサラダ、飲み物は紅茶のようだ。
「ところで霖之助さん、朝ご飯はどうするのかしら」
「あいにくあまり食欲もないんだが」
「少しくらい食べないと身体に悪いよ?」
「じゃあトーストを1枚もらうよ」
本当は食べなくても平気なのだが、ここでそういうわけにもいかない。
霖之助はキッチンへ足を運ぶと、食パンをトースターにセット。それから適当に棚を眺め、余っていたジャムを一掴み。
ついでにコーヒーを入れ直していると、いい具合にトーストが焼き上がった。
トレイに載せて居間に運ぶと、待ってましたとばかりに蓮子が声を上げる。
「ところで霖之助君。夢見が悪いって、どんな夢を見るの?」
「ずいぶん楽しそうだね、蓮子」
「そりゃもう、霖之助君の夢なんて面白そうじゃない?」
「ええ。私も知りたいわ、霖之助さん」
「メリーまで……」
「だって霖之助さんが悪夢にうなされるなんて、あっちにいた時じゃ考えられないもの。どこかの薬師もそう言ってたらしいわよ」
「別に悪夢というほどじゃないがね」
トーストを囓りつつ、ため息を漏らす霖之助。
蓮子も、メリーまでも目を輝かせている。
話すまで放してくれそうにない。
「それに蓮子には私もよく夢の話を聞いてもらっているのよ。カウンセリングってやつかしらね」
「メリーの夢を?」
「そうそう。それも秘封倶楽部の活動の一環なんだから。まあ、黙っててもメリーが話してくるから自然とそうなったんだけど」
苦笑混じりの蓮子の言葉に、メリーを見るとニコニコと笑顔を浮かべていた。
久しぶりに見る胡散臭い笑みである。
……何となく安心してしまうあたり自分はもうダメかもしれない、などと霖之助は内心戦々恐々としつつ。
「ちなみに、今までどんな夢を見たんだい?」
「いろいろよ。そうね……例えば湖の側に建つ、真っ赤なお屋敷の夢とか」
「……うん?」
「メリーったら、そこでメイドさんにクッキーごちそうになったらしいのよ」
「あとはどんなに走っても出られない迷いの竹林とか、そこにいた火の鳥みたいな少女とか」
「妖怪に追われてたんだよね」
「ええ。とても恐ろしい……夢でしたわ」
「なるほど夢の話、ね」
「ね? メリーの夢って不思議でしょ」
「……そうだね」
笑顔の蓮子に、霖之助は曖昧に頷く。
とてもどこかで見たことや聞いたことのありそうな話だ。
むしろ会ったことがあると言っていい。
とはいえ蓮子にとってはまさに夢の話なのだろう。
目の輝きの中、若干羨望の色が混じっている。
「それにメリーだって専攻は精神学なんだから、霖之助君が話せばきっといい解決案を出してくれるよ」
「相対性精神学。普通の精神学と一緒にしないでよ」
メリーは肩を竦めながら蓮子の言葉を訂正した。
霖之助はそのやりとりに、ついでとばかりに疑問を発する。
「相対性精神学というと、どんな学問だったかな」
「うーん、一言で表すのは難しいのだけど」
説明しようとしてか、首を捻るメリー。
蓮子もメリーの研究を理解しているわけではないのか、彼女の発言を興味深そうに待っているようだ。
「夢と現を同意語として捉えるのが最近の常識でしょ? 真実は主観の中にあるって言ってね」
「そうなのかい?」
「そうだったっけ?」
「……貴方達はまったく……。とにかく、ヴァーチャルとリアルを区別しないのよ。どちらも真実なのだから。それが今の常識なの」
「ふむ。バーチャルというと、ゲームとかシミュレータとかかい?」
「ええ、あくまで要素のひとつだけど。そうね、蓮子にもわかりやすく言うとゲームをしてても現実のレベルが上がっていく感じかしら」
「かえってわかりにくいよ、メリー」
唇を尖らせる蓮子。子供扱いされたのが気に触ったのかもしれない。
「つまり夢は荒唐無稽なものなどではなく、現と密接に関わってると言うことかな?」
「あら、霖之助さんは興味がおありかしら」
「ない、と言えば嘘になるかな。君が学んでいるものだし」
「うふふ、お上手ね」
「……霖之助君」
「そんなつもりはないんだが」
妖怪の賢者がわざわざ外の世界まで来て学ぼうとする学問だ。
気にするなという方が無理だろう。
……だから蓮子に睨まれてもどうしようもないし、そんなつもりもなかったのだが。
「聞いたことあるかもしれないけれど。目隠しをされた人間に、熱いアイロンと言いながら氷を押し当てるとその人の腕には火傷の跡が出来た、って話を知ってるかしら」
「いや、初耳だね」
「私はあるよ」
蓮子が元気よく手を挙げた。
それから胸を張り、言葉を続ける。
「プラシーボ効果とか言われてたアレね」
「そうね、昔は」
大きくため息を吐くメリー。
ものすごく残念そうな表情である。
「言ったでしょう、真実は主観の中にある。その時その人にとって、確かに熱いアイロンが当てられたのよ。だから火傷をした」
「でも、誰がどう見たって氷が当たったんでしょ? 客観的にみたらそれが明確な真実じゃない」
「ええ、そうね」
そこで彼女はにっこりと笑った。
「真実を客観的な物差しで測りたがる。蓮子は前時代的ね」
「ひどーい」
一刀両断である。
それにしても、長い時を生きた妖怪たる紫に前時代的と言われる蓮子というのはどうなのだろうか。
この現代を生きる女子大生として。
「ちょっと霖之助君、今笑ったでしょ」
「いや、笑ってないよ」
「いーえ、私が笑ったって言ったんだから笑ったの! メリーも言ってたじゃない、真実は主観だって」
「そんな話だったかな……」
霖之助は肩を竦め、メリーに視線を送る。
もしそうならひどい学問と言わざるをえないわけで。
「ちなみに今の使い方は間違ってるわよ。言わなくてもわかると思うけど」
「ああ、無論さ」
メリーの言葉に一安心。
まだ蓮子はむくれているようだったが、こういう場合下手に触らない方が賢明だろう。
「君が研究している学問か……まだまだ先は長そうかい?」
「ええ。まだまだね」
そう言って彼女はゆっくりと首を振る。
「主観が真実になるのなら」
ぽつりとメリーは言葉を漏らした。
手元にある紅茶の水面を眺めたまま。
心はどこか、遙か遠くにあるような儚さで。
「ただひとりの少女の心の中だけに、桜を満開にすることも可能なんじゃないかしら……って思ってるのよ」
「あらメリー、なんだかロマンチックね」
「でしょう?」
その数瞬後には、いつものメリーに戻っていた。
先程の彼女が幻だったかのような変わりようである。
……あるいは本当に、幻だったのかもしれない。
「というわけで、ここには専門家が揃ってるってわけよ。安心して霖之助君は夢の話をどうぞ」
「結局そうなるのか」
「ずいぶん話が逸れたのはメリーのせいだね」
「まあひどい」
コロコロと笑う蓮子とメリーに、霖之助は苦笑いひとつ。
別に隠しているわけでもないし、話して減るものでもない。
「なんというか、ここ数日ずっと同じ夢を見るんだよ」
「へぇ、ミステリーだね」
「同じ夢……?」
蓮子は楽しそうに。
そしてメリーは不思議そうに首を捻る。
「夢の中で気がつくと、僕がいるのは決まってとある古道具屋でね」
「ふぅん、道具屋さん?」
「ああ。僕ととても縁のある場所というところかな。思い出の店さ」
「なるほどなるほど。いわゆる心象風景ってやつだね」
「夢だというのに変にリアリティがあってね。ひょっとしたらあれがメリーの言っていた主観が真実というやつかもしれないが……」
便宜上思い出の場所としているが、いつか戻るあの店は思い出でもなんでもない。
今も昔も、そしてこれからも。
香霖堂は霖之助の店なのだから。
「とにかく僕は夢の中で、知っている場所でずっと本を読んでいるんだ。ただ何の本を読んでいるかまでは思い出せないけど」
「それを毎晩?」
「ああ。そしてある時間になると決まって店の扉をノックする音が聞こえてくるんだ。
コンコン、コンコンとね。しかし夢の中の僕は気になってはいるが、どうしてもその扉を開ける気になれないんだ」
「何故かはわからないの?」
「……さてね」
霖之助はゆっくりと首を振った。
だが実際のところ、わからないわけではない。
あの扉を開ければきっと、懐かしい幻想郷の景色が広がっているのだろう。
だからこそ開けられないのだ。
今霖之助がいるのは外の世界である。
もし戻りたくなったら……今戻ってしまったら、次のチャンスがあるとは思えないからだ。
ただ、懐かしい店に居られるのは悪い気分ではないわけで。
だから霖之助は悪い夢ではないと判断していた。
半年後……幻想郷に帰ったら、彼女達のところに遊びに行くのも悪くない。
そんな事を考えながら、夢の中で霖之助は朝を待つ。
「それからどうなるの?」
「どうもしないさ。ただずっとノックの音は鳴り続けるんだよ。文字通り、目が醒めるまでね」
「なんだか不思議な夢だねぇ」
「…………」
見ると、なにやらメリーが難しい顔を浮かべていた。
……あまりにも真剣に考え込んでいるので、声をかけることは出来なかったが。
「不思議だけど、あまり不気味な感じはしなくてね。だから特に害はないと思っているんだけど」
「そうなの?」
「それどころか親しみさえ感じることもあるのさ。まるでただ遊びがってるみたいにね」
「でも寝不足なんでしょ?」
「……それが問題なんだよ」
そう言って、霖之助は肩を竦める。
そこで蓮子は人差し指を立て、何事か思いついたように声を上げた。
「夢は無意識が作り出すものって話があってね」
「ふむ、無意識かい?」
「案外霖之助君、その場所に行きたがってるって事なんじゃないの?」
「どうだろうね。どのみち今すぐってわけにはいかないんだが」
懐かしく思っていることを否定はしない。ただ、戻るのは今ではない。
そのためあのノックにも……呼びかけにも応えなかったのだ。
夢の中とはいえ、幻想郷の住人と会ってしまったら……霖之助はいったいどんな表情をするのだろう。
「ところで霖之助君。お土産は?」
「土産って、何の話だい?」
突然差し出された蓮子の手に、霖之助は首を傾げた。
「夢で道具屋に行ったのなら、古道具のひとつやふたつ持ってくれば良かったのに」
「……だって、夢だろう?」
「でもメリーなんてタケノコやクッキーを持ってきたよ、夢から。ねぇメリー。……メリー?」
そういえば、先程からメリーがずいぶん静かである。
見ると彼女はずっと同じ姿勢でなにやら考え込んでいるようだった。
「無意識……やっぱりそうね。まったくこれだから地下の妖怪は……こういう時だけ協力的なんだから。それに結界を守る巫女が何やってるのよまったく」
ぶつぶつとまるで愚痴をこぼすように。
呟くメリーに、蓮子が疑問を浮かべる。
「メリー? どうしたの?」
「あら、ごめんなさい。ちょっと考え事を」
ホホホ、と彼女は笑みを浮かべた。
それからどこからともなく取り出した扇で、口元を隠しながら言葉を続ける。
「心配なさらないで、霖之助さん。貴方の不眠は私がいい解決方法を知ってますから」
「本当かい? メリー」
「ええ、もちろんよ。今晩にも片を付けてくるわ」
「さすがメリーだね。ところでそれ、どこから出したの?」
「気にしないで、蓮子。ちょっとした手品よ」
そして彼女は同じように扇をどこかへと仕舞った。
それから霖之助を見、疲れたように口を開く。
「……精神だけとはいえ一晩中起きてたら寝不足にもなるわね。結界を張ってて良かったわ」
メリーの呟きは、霖之助に届くことはなく。
代わりに楽しそうな蓮子の声に隠れ、隙間に消える。
「ところで霖之助君。明日もお休みだったよね、確か」
「ああ、予定ではね」
「じゃあしっかり眠れるようにどこかに遊びに行こうよ」
「遊びにって、今はテスト期間中だろう?」
「もう私テストの日程消化したし」
「もちろん私もよ。残りは霖之助さんだけね」
「ふむ……」
ふたりの言葉を受け、霖之助は試験日程のスケジュール表をPDAから呼び出した。
まだ受けていないテストは残りふたつ。試験の終了まであと一歩と言うところだ。
そんな霖之助のPDAを、蓮子とメリーが覗き込む。
「あと霖之助君の残ってるテストって……はっはーん、このふたつね」
「このふたつって……ああ、なるほど」
見るなりふたりは顔を見合わせた。
それから浮かんだ笑みは、何を意味しているのだろうか。
「この教授は毎回過去問そのまま出すから、一晩勉強すれば楽勝だよ。
こっちのテストは持ち込みオーケーでしょ? 私とメリーのノートにかかれば単位は取ったも同然ね」
「しかしだね。テストとはちゃんと自分の力で……」
「あら、そうでもないわよ」
霖之助の反論は、しかしメリーに阻まれる。
「霖之助さんは大学に通うためにここに来たのよね」
「まあ、ね」
「だったら大学生らしいやり方をするのも、それはそれでいいんじゃないかしら。
適当に力を抜くのも実力のうちよ。正確には、そういった人間関係を作ることが、かしらね。
まあ蓮子色に染まるのはオススメしないけど」
「そうそう……ってメリー、それ褒めてないでしょ」
唇を尖らせる蓮子に、霖之助は思わず笑みを漏らした。
確かに彼女の言うことは一理あるのかもしれない。
それに何より、ふたりが霖之助のために言ってくれているということがよくわかっていたから。
「わかった、僕の負けだ」
「よろしい。人間素直が一番よ」
大仰に頷くメリーに、霖之助は苦笑いで返しつつ。
じゃああとはお休みも同然だね、とはしゃぐ蓮子が霖之助の手を握った。
「そうだ、ちゃんと全部終わったら泳ぎに行こうよ。せっかく夏なんだし」
「いいアイデアね、蓮子。海は遠いからプールにしましょうか」
「やった! じゃあ水着新調しないと。メリー、一緒に買いに行く?」
「いいわよ。でもその日は霖之助さんはお留守番ね」
「一緒に買いに行くのもいいけど、やっぱり本番で見せたいもんね」
負けを認めた途端、ふたりが怒濤の勢いで畳みかけてくる。
ひょっとしたら早まったことをしたかもしれないと、霖之助は内心冷や汗を浮かべていた。
「先の話はともかく、今日はどうするんだい? 遊びに行くのはこの際構わないが、まだどこもやってないだろう?」
「そうだね、ちょっと時間早いかも」
「あら、じゃあ霖之助さんは少しお昼寝してるといいわ。出掛けるのはお昼からにしましょうか」
メリーはそう言うと、そっと霖之助の耳元に唇を寄せた。
「大丈夫よ。昼間は人間の時間だもの」
それは夢を見ない、と言うことだろうか。
気にはなったが、尋ねる前にメリーの言葉がもう一度響く。
「せっかくだし、膝枕してあげましょうか? そのほうがぐっすり眠れるかもしれないわよ」
「あ、ちょっとメリー、何言ってるのよ」
「そうだメリー。そんないきなり……」
「そうよ。そういう事するならまず私と順番を決めてから……」
逆サイドから割って入ってきた蓮子の言葉に、霖之助は思わず脱力してしまった。
そのまま力なく立ち上がり、自室への扉に手をかける。
「……おやすみ。お昼になったら起きると思うよ」
「はーい、おやすみなさい」
「ではいい夢を、霖之助さん」
ふたりに見送られ、そして扉を閉める。
ただ話しただけで、どれくらいの効果があるのかはわからなかったが。
何となく、ぐっすり眠れる気がした。
ゆめでもしーあえーたらー、すてきなこーとねー。
霖之助 蓮子 メリー
「ずいぶん眠そうだね、霖之助君」
居間のテーブルに腰かけ、朝刊を眺めながらあくびを噛み殺していると、蓮子が対面に座りながら首を傾げた。
手にはトースト、そして砂糖たっぷりのカフェオレ。彼女の朝定番のメニューだ。
「試験勉強も大変だろうけど、無理しちゃダメだよ? 病気で欠席なんて事になったら意味ないんだからね」
「もちろんわかってるさ」
新聞を片付けながら、霖之助はため息を吐いた。
気分転換にと手に取ってみたものの、眠すぎてまったく頭に入ってこない。
視線を横に向けるとテレビがニュースを垂れ流している。
新聞にしろテレビにしろ世界中の、そして信憑性のわりと高いニュースが部屋に居ながらにして入ってくるから驚きである。
どこかの天狗も是非見習ってもらいたいものだ。
「そんなに眠いのならお昼まで寝てても良かったのに。どうせ今日はお休みなんだし」
気がつくとまたあくびをしていたようで、蓮子が苦笑を浮かべていた。
霖之助は気まずそうに咳払いをすると、すっかり温くなってしまったコーヒーを一口すする。
眠気覚ましに効くというから濃いめに入れてみたのだが、苦いばかりで効果は今ひとつのようだ。
「夜更かししているのは確かなんだが……さいきんゆめみがわるくてね。まったく寝た気がしないんだよ」
「えっ……それって本当?」
「あ、ああ」
予想より大きな蓮子のリアクションに、霖之助は思わずたじろいだ。
彼女は何故かショックを受けているようで、不意の沈黙が落ちる。
テレビではニュースが、終わり天気予報が映し出されている。しばらくはいい天気が続くらしい。
キッチンから聞こえてくるのはメリーの鼻歌だ。機嫌が良さそうで何よりである。
「霖之助君、まさかあの教授になにかされたの? ていうか、いつの間に名前を呼ぶ仲に……」
「……蓮子。君が何を勘違いしてるのか知らないが、夢の話だよ。夢見が悪いんだ」
「ああ、夢見ってそっちの」
あれだけ驚いていたのもどこへやら。
彼女はあっさりといつもの調子に戻ると、トーストにかぶりつく。
眠い目をこすりつつ、霖之助はそんな様子を眺めていた。
実際ほとんど寝てない気がする。
……ものすごく眠い。
「寝不足のせいか集中力が保たなくてね。試験勉強も捗らないよ」
「捗らないときは、ほどほどにして休むことも大事ですわ」
トレイを手に、メリーがキッチンからやって来た。
彼女の言葉に、霖之助は肩を竦める。
「せっかく勉強に来ているのだから、もったいないじゃないか」
「真面目だねぇ、霖之助君は」
「確かに霖之助さんらしいけど」
メリーは苦笑しつつ、霖之助の左隣に腰を下ろす。
朝食はクロワッサンとサラダ、飲み物は紅茶のようだ。
「ところで霖之助さん、朝ご飯はどうするのかしら」
「あいにくあまり食欲もないんだが」
「少しくらい食べないと身体に悪いよ?」
「じゃあトーストを1枚もらうよ」
本当は食べなくても平気なのだが、ここでそういうわけにもいかない。
霖之助はキッチンへ足を運ぶと、食パンをトースターにセット。それから適当に棚を眺め、余っていたジャムを一掴み。
ついでにコーヒーを入れ直していると、いい具合にトーストが焼き上がった。
トレイに載せて居間に運ぶと、待ってましたとばかりに蓮子が声を上げる。
「ところで霖之助君。夢見が悪いって、どんな夢を見るの?」
「ずいぶん楽しそうだね、蓮子」
「そりゃもう、霖之助君の夢なんて面白そうじゃない?」
「ええ。私も知りたいわ、霖之助さん」
「メリーまで……」
「だって霖之助さんが悪夢にうなされるなんて、あっちにいた時じゃ考えられないもの。どこかの薬師もそう言ってたらしいわよ」
「別に悪夢というほどじゃないがね」
トーストを囓りつつ、ため息を漏らす霖之助。
蓮子も、メリーまでも目を輝かせている。
話すまで放してくれそうにない。
「それに蓮子には私もよく夢の話を聞いてもらっているのよ。カウンセリングってやつかしらね」
「メリーの夢を?」
「そうそう。それも秘封倶楽部の活動の一環なんだから。まあ、黙っててもメリーが話してくるから自然とそうなったんだけど」
苦笑混じりの蓮子の言葉に、メリーを見るとニコニコと笑顔を浮かべていた。
久しぶりに見る胡散臭い笑みである。
……何となく安心してしまうあたり自分はもうダメかもしれない、などと霖之助は内心戦々恐々としつつ。
「ちなみに、今までどんな夢を見たんだい?」
「いろいろよ。そうね……例えば湖の側に建つ、真っ赤なお屋敷の夢とか」
「……うん?」
「メリーったら、そこでメイドさんにクッキーごちそうになったらしいのよ」
「あとはどんなに走っても出られない迷いの竹林とか、そこにいた火の鳥みたいな少女とか」
「妖怪に追われてたんだよね」
「ええ。とても恐ろしい……夢でしたわ」
「なるほど夢の話、ね」
「ね? メリーの夢って不思議でしょ」
「……そうだね」
笑顔の蓮子に、霖之助は曖昧に頷く。
とてもどこかで見たことや聞いたことのありそうな話だ。
むしろ会ったことがあると言っていい。
とはいえ蓮子にとってはまさに夢の話なのだろう。
目の輝きの中、若干羨望の色が混じっている。
「それにメリーだって専攻は精神学なんだから、霖之助君が話せばきっといい解決案を出してくれるよ」
「相対性精神学。普通の精神学と一緒にしないでよ」
メリーは肩を竦めながら蓮子の言葉を訂正した。
霖之助はそのやりとりに、ついでとばかりに疑問を発する。
「相対性精神学というと、どんな学問だったかな」
「うーん、一言で表すのは難しいのだけど」
説明しようとしてか、首を捻るメリー。
蓮子もメリーの研究を理解しているわけではないのか、彼女の発言を興味深そうに待っているようだ。
「夢と現を同意語として捉えるのが最近の常識でしょ? 真実は主観の中にあるって言ってね」
「そうなのかい?」
「そうだったっけ?」
「……貴方達はまったく……。とにかく、ヴァーチャルとリアルを区別しないのよ。どちらも真実なのだから。それが今の常識なの」
「ふむ。バーチャルというと、ゲームとかシミュレータとかかい?」
「ええ、あくまで要素のひとつだけど。そうね、蓮子にもわかりやすく言うとゲームをしてても現実のレベルが上がっていく感じかしら」
「かえってわかりにくいよ、メリー」
唇を尖らせる蓮子。子供扱いされたのが気に触ったのかもしれない。
「つまり夢は荒唐無稽なものなどではなく、現と密接に関わってると言うことかな?」
「あら、霖之助さんは興味がおありかしら」
「ない、と言えば嘘になるかな。君が学んでいるものだし」
「うふふ、お上手ね」
「……霖之助君」
「そんなつもりはないんだが」
妖怪の賢者がわざわざ外の世界まで来て学ぼうとする学問だ。
気にするなという方が無理だろう。
……だから蓮子に睨まれてもどうしようもないし、そんなつもりもなかったのだが。
「聞いたことあるかもしれないけれど。目隠しをされた人間に、熱いアイロンと言いながら氷を押し当てるとその人の腕には火傷の跡が出来た、って話を知ってるかしら」
「いや、初耳だね」
「私はあるよ」
蓮子が元気よく手を挙げた。
それから胸を張り、言葉を続ける。
「プラシーボ効果とか言われてたアレね」
「そうね、昔は」
大きくため息を吐くメリー。
ものすごく残念そうな表情である。
「言ったでしょう、真実は主観の中にある。その時その人にとって、確かに熱いアイロンが当てられたのよ。だから火傷をした」
「でも、誰がどう見たって氷が当たったんでしょ? 客観的にみたらそれが明確な真実じゃない」
「ええ、そうね」
そこで彼女はにっこりと笑った。
「真実を客観的な物差しで測りたがる。蓮子は前時代的ね」
「ひどーい」
一刀両断である。
それにしても、長い時を生きた妖怪たる紫に前時代的と言われる蓮子というのはどうなのだろうか。
この現代を生きる女子大生として。
「ちょっと霖之助君、今笑ったでしょ」
「いや、笑ってないよ」
「いーえ、私が笑ったって言ったんだから笑ったの! メリーも言ってたじゃない、真実は主観だって」
「そんな話だったかな……」
霖之助は肩を竦め、メリーに視線を送る。
もしそうならひどい学問と言わざるをえないわけで。
「ちなみに今の使い方は間違ってるわよ。言わなくてもわかると思うけど」
「ああ、無論さ」
メリーの言葉に一安心。
まだ蓮子はむくれているようだったが、こういう場合下手に触らない方が賢明だろう。
「君が研究している学問か……まだまだ先は長そうかい?」
「ええ。まだまだね」
そう言って彼女はゆっくりと首を振る。
「主観が真実になるのなら」
ぽつりとメリーは言葉を漏らした。
手元にある紅茶の水面を眺めたまま。
心はどこか、遙か遠くにあるような儚さで。
「ただひとりの少女の心の中だけに、桜を満開にすることも可能なんじゃないかしら……って思ってるのよ」
「あらメリー、なんだかロマンチックね」
「でしょう?」
その数瞬後には、いつものメリーに戻っていた。
先程の彼女が幻だったかのような変わりようである。
……あるいは本当に、幻だったのかもしれない。
「というわけで、ここには専門家が揃ってるってわけよ。安心して霖之助君は夢の話をどうぞ」
「結局そうなるのか」
「ずいぶん話が逸れたのはメリーのせいだね」
「まあひどい」
コロコロと笑う蓮子とメリーに、霖之助は苦笑いひとつ。
別に隠しているわけでもないし、話して減るものでもない。
「なんというか、ここ数日ずっと同じ夢を見るんだよ」
「へぇ、ミステリーだね」
「同じ夢……?」
蓮子は楽しそうに。
そしてメリーは不思議そうに首を捻る。
「夢の中で気がつくと、僕がいるのは決まってとある古道具屋でね」
「ふぅん、道具屋さん?」
「ああ。僕ととても縁のある場所というところかな。思い出の店さ」
「なるほどなるほど。いわゆる心象風景ってやつだね」
「夢だというのに変にリアリティがあってね。ひょっとしたらあれがメリーの言っていた主観が真実というやつかもしれないが……」
便宜上思い出の場所としているが、いつか戻るあの店は思い出でもなんでもない。
今も昔も、そしてこれからも。
香霖堂は霖之助の店なのだから。
「とにかく僕は夢の中で、知っている場所でずっと本を読んでいるんだ。ただ何の本を読んでいるかまでは思い出せないけど」
「それを毎晩?」
「ああ。そしてある時間になると決まって店の扉をノックする音が聞こえてくるんだ。
コンコン、コンコンとね。しかし夢の中の僕は気になってはいるが、どうしてもその扉を開ける気になれないんだ」
「何故かはわからないの?」
「……さてね」
霖之助はゆっくりと首を振った。
だが実際のところ、わからないわけではない。
あの扉を開ければきっと、懐かしい幻想郷の景色が広がっているのだろう。
だからこそ開けられないのだ。
今霖之助がいるのは外の世界である。
もし戻りたくなったら……今戻ってしまったら、次のチャンスがあるとは思えないからだ。
ただ、懐かしい店に居られるのは悪い気分ではないわけで。
だから霖之助は悪い夢ではないと判断していた。
半年後……幻想郷に帰ったら、彼女達のところに遊びに行くのも悪くない。
そんな事を考えながら、夢の中で霖之助は朝を待つ。
「それからどうなるの?」
「どうもしないさ。ただずっとノックの音は鳴り続けるんだよ。文字通り、目が醒めるまでね」
「なんだか不思議な夢だねぇ」
「…………」
見ると、なにやらメリーが難しい顔を浮かべていた。
……あまりにも真剣に考え込んでいるので、声をかけることは出来なかったが。
「不思議だけど、あまり不気味な感じはしなくてね。だから特に害はないと思っているんだけど」
「そうなの?」
「それどころか親しみさえ感じることもあるのさ。まるでただ遊びがってるみたいにね」
「でも寝不足なんでしょ?」
「……それが問題なんだよ」
そう言って、霖之助は肩を竦める。
そこで蓮子は人差し指を立て、何事か思いついたように声を上げた。
「夢は無意識が作り出すものって話があってね」
「ふむ、無意識かい?」
「案外霖之助君、その場所に行きたがってるって事なんじゃないの?」
「どうだろうね。どのみち今すぐってわけにはいかないんだが」
懐かしく思っていることを否定はしない。ただ、戻るのは今ではない。
そのためあのノックにも……呼びかけにも応えなかったのだ。
夢の中とはいえ、幻想郷の住人と会ってしまったら……霖之助はいったいどんな表情をするのだろう。
「ところで霖之助君。お土産は?」
「土産って、何の話だい?」
突然差し出された蓮子の手に、霖之助は首を傾げた。
「夢で道具屋に行ったのなら、古道具のひとつやふたつ持ってくれば良かったのに」
「……だって、夢だろう?」
「でもメリーなんてタケノコやクッキーを持ってきたよ、夢から。ねぇメリー。……メリー?」
そういえば、先程からメリーがずいぶん静かである。
見ると彼女はずっと同じ姿勢でなにやら考え込んでいるようだった。
「無意識……やっぱりそうね。まったくこれだから地下の妖怪は……こういう時だけ協力的なんだから。それに結界を守る巫女が何やってるのよまったく」
ぶつぶつとまるで愚痴をこぼすように。
呟くメリーに、蓮子が疑問を浮かべる。
「メリー? どうしたの?」
「あら、ごめんなさい。ちょっと考え事を」
ホホホ、と彼女は笑みを浮かべた。
それからどこからともなく取り出した扇で、口元を隠しながら言葉を続ける。
「心配なさらないで、霖之助さん。貴方の不眠は私がいい解決方法を知ってますから」
「本当かい? メリー」
「ええ、もちろんよ。今晩にも片を付けてくるわ」
「さすがメリーだね。ところでそれ、どこから出したの?」
「気にしないで、蓮子。ちょっとした手品よ」
そして彼女は同じように扇をどこかへと仕舞った。
それから霖之助を見、疲れたように口を開く。
「……精神だけとはいえ一晩中起きてたら寝不足にもなるわね。結界を張ってて良かったわ」
メリーの呟きは、霖之助に届くことはなく。
代わりに楽しそうな蓮子の声に隠れ、隙間に消える。
「ところで霖之助君。明日もお休みだったよね、確か」
「ああ、予定ではね」
「じゃあしっかり眠れるようにどこかに遊びに行こうよ」
「遊びにって、今はテスト期間中だろう?」
「もう私テストの日程消化したし」
「もちろん私もよ。残りは霖之助さんだけね」
「ふむ……」
ふたりの言葉を受け、霖之助は試験日程のスケジュール表をPDAから呼び出した。
まだ受けていないテストは残りふたつ。試験の終了まであと一歩と言うところだ。
そんな霖之助のPDAを、蓮子とメリーが覗き込む。
「あと霖之助君の残ってるテストって……はっはーん、このふたつね」
「このふたつって……ああ、なるほど」
見るなりふたりは顔を見合わせた。
それから浮かんだ笑みは、何を意味しているのだろうか。
「この教授は毎回過去問そのまま出すから、一晩勉強すれば楽勝だよ。
こっちのテストは持ち込みオーケーでしょ? 私とメリーのノートにかかれば単位は取ったも同然ね」
「しかしだね。テストとはちゃんと自分の力で……」
「あら、そうでもないわよ」
霖之助の反論は、しかしメリーに阻まれる。
「霖之助さんは大学に通うためにここに来たのよね」
「まあ、ね」
「だったら大学生らしいやり方をするのも、それはそれでいいんじゃないかしら。
適当に力を抜くのも実力のうちよ。正確には、そういった人間関係を作ることが、かしらね。
まあ蓮子色に染まるのはオススメしないけど」
「そうそう……ってメリー、それ褒めてないでしょ」
唇を尖らせる蓮子に、霖之助は思わず笑みを漏らした。
確かに彼女の言うことは一理あるのかもしれない。
それに何より、ふたりが霖之助のために言ってくれているということがよくわかっていたから。
「わかった、僕の負けだ」
「よろしい。人間素直が一番よ」
大仰に頷くメリーに、霖之助は苦笑いで返しつつ。
じゃああとはお休みも同然だね、とはしゃぐ蓮子が霖之助の手を握った。
「そうだ、ちゃんと全部終わったら泳ぎに行こうよ。せっかく夏なんだし」
「いいアイデアね、蓮子。海は遠いからプールにしましょうか」
「やった! じゃあ水着新調しないと。メリー、一緒に買いに行く?」
「いいわよ。でもその日は霖之助さんはお留守番ね」
「一緒に買いに行くのもいいけど、やっぱり本番で見せたいもんね」
負けを認めた途端、ふたりが怒濤の勢いで畳みかけてくる。
ひょっとしたら早まったことをしたかもしれないと、霖之助は内心冷や汗を浮かべていた。
「先の話はともかく、今日はどうするんだい? 遊びに行くのはこの際構わないが、まだどこもやってないだろう?」
「そうだね、ちょっと時間早いかも」
「あら、じゃあ霖之助さんは少しお昼寝してるといいわ。出掛けるのはお昼からにしましょうか」
メリーはそう言うと、そっと霖之助の耳元に唇を寄せた。
「大丈夫よ。昼間は人間の時間だもの」
それは夢を見ない、と言うことだろうか。
気にはなったが、尋ねる前にメリーの言葉がもう一度響く。
「せっかくだし、膝枕してあげましょうか? そのほうがぐっすり眠れるかもしれないわよ」
「あ、ちょっとメリー、何言ってるのよ」
「そうだメリー。そんないきなり……」
「そうよ。そういう事するならまず私と順番を決めてから……」
逆サイドから割って入ってきた蓮子の言葉に、霖之助は思わず脱力してしまった。
そのまま力なく立ち上がり、自室への扉に手をかける。
「……おやすみ。お昼になったら起きると思うよ」
「はーい、おやすみなさい」
「ではいい夢を、霖之助さん」
ふたりに見送られ、そして扉を閉める。
ただ話しただけで、どれくらいの効果があるのかはわからなかったが。
何となく、ぐっすり眠れる気がした。
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No title
これが夢路か! そのうち扉をぶち破ってきそうな気がするのは気のせいですか
No title
「夢見」に反応する蓮子さんマジ乙女www
しかし無意識を操る彼女まで出てくるとは・・・これで「動物みたいに恋したい!」
の兄妹設定が適用されたら・・・と考えると胸が熱くなりますな(笑)
・・・霊夢仕事しようぜwww
しかし無意識を操る彼女まで出てくるとは・・・これで「動物みたいに恋したい!」
の兄妹設定が適用されたら・・・と考えると胸が熱くなりますな(笑)
・・・霊夢仕事しようぜwww
No title
ようするにあれか、霖之助強制送還計画実行してたのかw
扉を開けてしまうと幻想郷に戻ってしまうという
さすが、油断も隙もありゃしないw
けど最終的に蓮子がその扉を開けることになろうとはな
扉を開けてしまうと幻想郷に戻ってしまうという
さすが、油断も隙もありゃしないw
けど最終的に蓮子がその扉を開けることになろうとはな
あぁ、やっぱり香霖堂は幻想郷の中心だなぁ。と改めて感じる作品でした。
しかし、夢と現を区別しない学問か・・・マトリックス的な計画が動いてそうだなぁ、と思ったり。
そして、蓮子さんの乙女の乙女っぷりにすごく2828
しかし、夢と現を区別しない学問か・・・マトリックス的な計画が動いてそうだなぁ、と思ったり。
そして、蓮子さんの乙女の乙女っぷりにすごく2828
No title
よしっ酉京都幻想シリーズが更新されてるっ!
これでかつる!!
ところで道草さんの中では続酉京都幻想を執筆する予定はないのでしょうか…?
これでかつる!!
ところで道草さんの中では続酉京都幻想を執筆する予定はないのでしょうか…?